戦争

戦争に勝つのは簡単だ。いちばん難しいのはいかにしてその戦争を始めるかだ。

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「この国の権力中枢を握る者は誰か」菅沼 光弘


2011年7月の書である。著者の書は、今回初めて読みました。

以下、一部引用します。


*アレヴァは世界最大の原子力産業会社で、東電や関電の使用済み核燃料の再処理を請け負っていて、福島原発にもウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を提供してきた会社です。今回の福島原発事故でも、アレヴァはすぐさまロベルジョンという女性の最高経営責任者を来日させ、サルコジ大統領も来日して、福島原発の放射能汚染水除去を支援すると表明しました。
もちろんサルコジもロベルジョンも商売のために来日したのだから、タダで支援するわけではありません。放射能汚染水は1リットルにつき数十万円かかるといわれており、何万トンもの汚染水をかかえた福島原発は、まさに何兆円というビッグビジネスの宝庫なのです。
福島原発に設置された高濃度の放射能汚染水を処理する浄化システムは、油分離を東芝が、セシウム吸着をアメリカのキュリオン社が、除染をアレヴァが、そして淡水化を日立が担当するという多国籍システムになっています。
キュリオンはカリフォルニアに本拠を持つ放射性廃棄物の処理を専門とする原子力事業会社で、つまり何兆円かのビッグビジネスを日・米・仏の原子力会社に配分したということです
。政府・東電の収束工程表が画餅になるかならないかは、この急ごしらえの多国籍システムがうまく稼働するかどうかにかかっているといえます。

アメリカ軍は太平洋戦争の末期に、戦場で捕虜にした多くの日本軍の朝鮮人兵士を反日の工作員として養成していましたが、終戦になると彼らを北朝鮮に送り込み、今度は北朝鮮兵士としてアメリカ軍の情報収集に協力させていました。ソウルの連絡事務所はその管理も重要な任務でした。
最近になってこの事務所に集められ、ワシントンに送られた当時の北朝鮮の軍事情報が公開されましたが、それを見ると、当時のアメリカ軍当局は北朝鮮軍部の動静を、開戦直前に行われたスターリンと金日成の会談内容というような高度の機密情報から、各部隊の状況に至るまで、すべて把握していたことがわかります。いつ金日成は攻撃を開始するかも知っていました。にもかかわらず、韓国軍には一切教えなかったそればかりか連絡事務所の軍人たちは開戦前日の24日夜の将校クラブの開所式に参加して、韓国軍首脳と飲食を共にしながら、その日のうちにヘリコプターでソウルから脱出しているのです。
朝鮮戦争の犠牲者は南北あわせて400万人とも500万人ともいわれており、その大半は民間人でした。もちろん、多くのアメリカ軍人も犠牲になりました。

*アメリカは民主主義の国ですから、国民の支持がなければ戦争はできません。したがってアメリカにとっていちばん難しいのは戦争を始めることなのです。だから戦争を始めるためにいろいろな謀略を仕掛ける。それはもう昔からそうで、1898年に勃発した米西戦争のときも、キューバのハバナ湾にいたアメリカの軍艦が爆発沈没したことがきっかけになっている。あれも摩訶不思議な事件で、スペイン人によるサボタージュが原因で石炭が爆発したとかいうことになっているけれど、本当のところはどうも怪しい。怪しいけれど、キューバの独立運動を弾圧していたスペインに対するアメリカ世論の戦争気分を昂揚させ、スペインとの開戦へと導いていった。
当時アメリカに留学していた秋山真之はこの戦争を観戦武官として視察していて、アメリカ海軍大学校の好調だったアルフレッド・マハン提督にその戦略を学んでいます。司馬遼太郎の『坂の上の雲』のなかで、そのマハンが秋山にこんなことをいっています
戦争に勝つのは簡単だ。いちばん難しいのはいかにしてその戦争を始めるかだ
『坂の上の雲』は史実をもとにしたフィクションですが、マハンならそういってもおかしくない、いや、実際、秋山にそう説いたに違いないと思わせるところがあります。このとき秋山は米西戦争におけるアメリカ海軍のキューバ湾閉塞作戦を学んでおり、それが後に日露戦争での旅順港閉塞作戦になったといわれています。
「「戦争に勝つのは簡単だ」というマハンの言葉どおり、米西戦争は6カ月でアメリカの大勝に終わりました。スペインはキューバの独立を認めただけでなく、プエルトリコ、フィリピン諸島、グアムをアメリカに譲渡することになりました。つまりアメリカはこの開戦と勝利によってカリブ海の覇権を握り、東アジアへ進出するための足場を太平洋に築いたのです。

もとより日米経済戦争でCIAが果たした役割は大きなものがありました。彼らは大蔵省や通産省や農林省など日本の主要な経済省庁にエージェントを送り込み、盗聴などは日常茶飯事で、省庁間のライバル意識や対立を利用しながらあらゆる情報の収集にあたりました。しかし、個々の盗聴などはまだ序の口です。アメリカは日本のすべての通信を傍受できるシステムを、すでに90年代に構築しているのです
そのシステムは青森県の三沢基地にあります。三沢基地には航空自衛隊とアメリカ空軍の戦闘部隊のF16が配備されていて、これは主としてロシアや北朝鮮への備えですが、イラク戦争のときはここからバグダッドに出撃しています。その三沢基地の海側に巨大なパラボラアンテナがいくつも建っている。冷戦時代はこれらのアンテナがソ連や北朝鮮など極東地域の軍事情報をキャッチする役割を担っていました。ところが奇妙なことに、冷戦が終わった後、新たなパラボラアンテナが四つか五つ新設されたのです。しかもそれらはすべて巨大なドームのなかに収まっている。なぜドームに収まっているかというと、アンテナがどこに向けられているかを隠すためです。
・・・・・(中略)・・・・・
では一体何なのか。ドームに収められたアンテナは、全部が東京を向いていたのです。つまり、東京のさまざまな通信施設を傍受するための施設、「エシュロン」と呼ばれるアメリカの通信傍受システムです。それが三沢基地に建設されているのですですから理論的にいえば、みんなが使用している携帯電話も電子メールもファクスも、何もかもすべて盗聴・傍受されていることになる。しかもそのことに誰も気づいていない。そういう状況に私たちは置かれているのです




(管理人)
著者は、公安調査庁で調査第二部部長を務めた元公安調査官である。世界各国の情報機関とのパイプを持つと自称しているらしい。アメリカ同時多発テロ事件は米国政府の自作自演であるという陰謀説について、「荒唐無稽ではない」と主張しているらしい。こういった肩書を持っていた人物が、この世界の裏の真実を語ろうとしているようだ。ただ本書を読む限り、著者は基本的に「この世界の真実」を理解していない人物か、理解していながら読者に虚偽の情報を伝える任務を仰せつかった人物のいずれかであるだろう。
本書を読んで、著者の思考は以下のようであると感じた。


*反アメリカである
*敗戦以来、日本はアメリカの占領政策の管理下にある
*田中角栄が失脚させられてからは、日本の権力中枢はアメリカの支配下となった
*原子力発電を肯定している
*原発事故の危険性を軽く考えている
*日本は核を持つべきだと主張している
*八百長戦争の存在を暗に認めてはいるが、基本的には国家間の対立によって戦争が発生すると思っている
*地震は自然に発生するものだと思っている
*ダーウィンの進化論を信じている


結論として著者の論説は、ある程度真実を述べながらも核心の部分で嘘を述べる「よくあるタイプの真実覚醒者を誤った方向へ誤誘導することを任務とした存在」のように感じる。本人が気付いているか、気付いていないかは別として・・・。

それはさておき、引用した箇所については、知っておいて大変役に立つ内容であると思います。

「3.11関連」については、人工地震及び原発テロを起こすことによって放射能汚染問題を創りだし、放射能汚染処理対策に関する利権を手に入れようとする「悪魔のビジネス」の実体が紹介されている。まさに「自作自演」である。

「朝鮮戦争」及び「米西戦争」も八百長であったことを著者は指摘している。ちなみに、一般的に知られている金日成が本物ではなく「なりすまし」であるということは、以前紹介した通りである。朝鮮戦争自体が八百長であることが理解できたら、北朝鮮と韓国が対立しているということ自体が嘘であることも理解できるだろう。そして、現在の北朝鮮という国家が何のために存在しているかということも、賢明な読者の皆さんならご理解いただけることでしょう。日露戦争も、ご多分にもれなく“同様のやらせ”ですよ。一体全体、過去の戦争で八百長でなかった戦争というものは存在しているのでしょうか?そいつを探し出すことの方が、八百長戦争を暴くことよりも余程に困難な作業であるようですナ。
それにしても「彼ら」は、時々本音を語ってくれるようですね。
「戦争に勝つのは簡単だ。いちばん難しいのはいかにしてその戦争を始めるかだ」
ですか・・・。はいはい、おっしゃる通りでございます(笑)

スノーデンは「NSAは加入者の通話情報を収集していた。標的になった情報は通話者の氏名・住所・通話内容の録音のみならず、メタデータも収集しており、通話者双方の電話番号、端末の個体番号、通話に利用されたカード番号・通話時刻・所要時間、および基地局情報から割り出した通話者の位置情報も収集していた。標的になった情報は電子メールやチャット、電話、ビデオ、写真、ファイル転送、ビデオ会議、登録情報などだった」と暴露したが、それより以前に著者は、「アメリカ政府が日本の国家・国民の携帯電話や電子メール等の情報を、盗聴・傍受している」ことを暴いている。薄々こんなことだろうとは思っていたが、この真実が表に出てしまうということは、相当ヤバイ“特ダネ”なんじゃないのでしょうか。



評点:50点





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