日本人のルーツ

ヤマトはヤマノフモトが語源である

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「日本起源の謎を解く」②山本健造


前回に続く。今回は疑問に感じた箇所の一部を引用する。


<疑問に感じた箇所>
*この「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」は、長髄彦が神武天皇と長年に亘り激戦し破敗れて津軽に逃げて来たのであり、神武天皇は逆賊であるという立場をとり「古事記」や「日本書紀」、「六国史」は朝廷を美化するためのもので偽史であると非難し怨み続ける姿勢を貫いているのです
・・・・・(中略)・・・・・
この「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」の最も大きな間違いは、長髄彦が道徳を尊び徒(いたずら)に争わず平和を愛好した義人であることを否定する事です。長髄彦は神武と知らずに、抗戦したのであり、饒速日命(ニギハヤヒノミコト)から神武天皇が正式の皇統命(スメラミコト)であることを聞き、神武天皇の兄を流矢で殺していること等を考えて、徒に交戦してはならぬ事を知り、今まで仕えて来た饒速日命(ニギハヤヒノミコト)の立場も考えて、無傷の大軍(東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」には6400人もいたとあり敗れたとはいえない)をつれて舟で日本海を北上して津軽の十三湖に上陸して新天地を開かれたのです。
・・・・・(中略)・・・・・
ところが「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」を書く寛政の頃は、遠い昔の長髄彦精神も忘れられて、反朝廷、反逆に走り、世間に漏れたら投獄か、死罪に値するような危険な書物を書いて子孫に残したのです。子孫でも、直系の家を継ぐ者一人だけに読むことを許し、血判で先祖に絶対に兄弟姉妹にも漏らさぬ事を誓わせる程に子孫の安全を心配したのです。
・・・・・(中略)・・・・・
和田家、秋田家に伝えられた「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」は恐ろしい反逆心で貫かれたものであったから、子孫の安全を真剣に心配されたのは当然であると思います。幸いにして、戦後は反逆不敬罪もないので、世に出たわけです。
願いたいのは東北の皆様は「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」を参考になる処は読まれても、国を危うくする分裂、反逆精神に惑わされないように批判的に読まれたいと思います
そして、その奥に隠されている武士道精神を読み取る心算で読まれたいと思っています。

それから「秀真伝(ほつまつたえ)」は天照大神(ヒルメムチ)を男神であると伝えています。太古は女が家の中心であり、男は女の家に通ったのです。これはどこの国もおなじでした。中国の古書には「子は母を知りて父を知らず」と出ていて姓(かばね)という字は女偏であります。後の世になって重労働や武力闘争が必要になるにつれて男の権威が高くなり、男が家の中心となりました。中国は日本よりも早く、男性中心に移行したので儒教などは男尊女卑の思想がはっきりしています。国の中心となった御方を男として考えるということは余り太古ではないと思われます。秀真(ほつま)の考えは儒教的思想が日本に根強く定着してからと推定されます。

*平成2年8月、イラクがクウェートに突如侵攻し、更に世界各国の人々を人質に取るという恐るべき蛮行を働きました。各国は経済封鎖等で、イラクにクウェートから撤退するように談判しましたが応じない為、アメリカを中心とする連合国側は軍事力行使以外に道なしと判断しました。
驚くべきことに日本ではそれから反戦デモが起こり出し、それはまさにアメリカに向けられているものでした。クウェートで銃を持って暴れている悪者を追い出そうという、いわば警官であり、正義のアメリカに対して“平和”という名の反戦運動は、まるで警官の手足を縛り、極悪者を応援し助けている大愚です。その大愚を某大学の学者まで強く支持しているのが日本の現状です。その人々は、万一日本がクウェートの二の舞になったら大変だと考えないのでしょうか。

*米ニューハンプシャー大学のデニス・メドウズ教授らが、1992年5月12日に福岡市で開催された「ローマ・クラブ福岡会議イン九州」で次の如く報告しています。「今のままでは1990年から2020年の30年間で世界の人口は50%増える。2000年を過ぎる頃から地球汚染はピークを迎え、不毛化が進み食糧は人口の増加に追いつかず飢餓状態が続出する」云々。
スイスその他の国々は万一の為、主食は2年分近く備蓄しているとの事です。世界に万一動乱が起こった時、食糧が入らない場合は必ず起こってきます。食糧自給の出来ぬ島国は最後の土壇場の弱さで外交の掛引きも効き目なく主権も保てなくなります。このまま平和に打過ぎても、世界人口が溢れて食糧飢饉が世界的に広がり、日本の食糧自給は減少し恐慌が起ることは必至です。



(管理人)
結論から述べると、「本書に書かれていることは大筋正しいのではないか」と思う。
「ヤマトはヤマノフモトが語源である」、「橿原神宮の近くに「ヒダ」の名の地名が数多く残っている」、「石冠や御物石が飛騨で数多く発見されている」、「長髄彦は殺したことにして東北へ流した。そしてアラハバキ王国を建てた」、「「古事記」の語部(かたりべ)である稗田阿禮(ヒエダノアレイ)はヒダノアレイの読み違えである」等々の「飛騨高天原説」を裏付ける数多くの証拠がある。
ただ気になるのは、著者が根拠とされている「飛騨の口碑」に関する記述があまりにも少ないことである。天皇の出自に関する記述なので詳細を記せないのかもしれないが、もう少し「飛騨の口碑」に関する具体的な伝達方法なり証拠が存在すればな、と感じる。
そして、他の歴史書、「秀真伝(ほつまつたえ)」や「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」及び、引用はしなかったが、神代文字を徹底批判しているところも気になった。
かといって、「古事記」「日本書紀」については基本的には認めているのである。
私は「東日流外三郡誌」の詳細を調べていない。しかし、先日批判した原田実氏が偽書だと糾弾している点からも(イルミの走狗として歴史学会に異論を唱える人物や書を批判することで生活をしているとしか思えない人物に否定されている書なのだから)、逆に捕らえれば、「東日流外三郡誌」は「ある意味、真実に迫っている書なのかもしれない」と感じる。
前にも書いたが、原田氏は9.11についても「アメリカ政府の公式見解は正しい。犯人はアルカイダとビン・ラディンだ」と主張されるような人物だと思われる。
いくら私が数々の偽旗テロの証拠を提示したとしても、根拠のない難癖をつけて偽旗テロ説を否定するのだろう。「彼ら」に飼われた工作員として飯を食っている以上仕方の無いことなのかもしれないが、“哀しい人生だな”と、憐れみさえ感じてしまう。

脱線してしまったが、本書に戻ろう。山本氏は故人のためあまり悪く言いたくはないのだが、疑問に感じるところが多々あったので書いておきます。まず、山本氏の立ち位置も古事記・日本書紀を中心とした歴史学会の立場にたつのか、歴史学会の唱える公式ストーリーを否定する立場にたつのか、はっきりしていないように感じる。
「飛騨高天原説」を主張している割には「古事記・日本書紀」を良しとして、「東日流外三郡誌・秀真伝」を否定しているのである。「東日流外三郡誌」については長隋彦と神武の戦いに異論があるのは理解できるが、少なくとも、「東日流外三郡誌」はアラハバキ王国を認めているのだから、記紀よりは山本氏の説に近いと思われる。「秀真伝」については、天照大神が女性神か男性神かの違いで対立するだろうが、「天照大神が太陽神だ」とすれば、世界の歴史上の常識から言っても「太陽神=男性神」なのだから、この点については山本氏の説は分が悪いだろう。
イラクとクウェートの湾岸戦争の話を引用して、「日本は何故に正義の国アメリカを応援しないのか。反戦デモなんてとんでもない!」と、語っているところはアホらしくて話にもならない。
極めつけはローマクラブを引用して、食糧問題を真剣に憂いておられるところは冗談も休み休みにしてほしいと感じた。テレビや新聞しか見ていなければ理解できないのは仕方ないのかもしれないが、ローマクラブがどういった組織なのか全く分かっておられない・・・・

ただそういった疑問点は別として、「飛騨高天原説」は単なる一つの説ではなく、“限りなく古代史の真実に近い説である”ということを理解できたのは、本書を読んだ最大の収穫でした。
コメントいただいたMisaki-1167さん、有難うございました。



評点:80点




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