美しき天才シタール奏者、 ANOUSHKA SHANKAR
「TRAVELLER」ANOUSHKA SHANKAR
アヌーシャカ・シャンカールの2011年のアルバムである。
アヌーシャカは1981年6月9日ロンドン生まれのシタール奏者です。父親はインド伝統音楽を代表するシタール奏者であるラヴィ・シャンカールである。そして、異母姉にあのノラ・ジョーンズがいる。
余談ではあるが、ヴォーカリストだったアヌーシャカの母親スカンヤ・ランジャンは、当時他の男性と結婚していたが、その時ラヴィ・シャンカールとの間に生まれたのがアヌーシャカ・シャンカールなのだ。つまり、アヌーシャカは不倫の恋の結果として誕生したということになるのだ。
しかも、アヌーシャカが生まれた当時ラヴィは60歳前後だったというから、ラヴィは音楽面でも凄まじい演奏をするが、その私生活も“あっぱれ”というしかない(笑)。
ラヴィの不倫が無ければ、我々はこの“美しき天才シタール奏者”の音楽に触れることはできなかったのだから、ラヴィの不倫に拍手を送りたいものだ(笑)。
ちなみに、アヌーシャカが生まれる前に、ダンサーのスー・ジョーンズとの間に生まれたのがノラ・ジョーンズである。ノラが3歳の時に二人は離婚している。恐らく、二人を離婚させたのはラヴィとスカンヤとの関係が原因だったのではないだろうか。どうやら、ノラとアヌーシャカは姉妹とはいっても、かなり複雑な関係であるようだ。
ラヴィは2012年12月11日に亡くなっているが、アヌーシャカとノラは共演アルバム「Breathing Under Water」と「Traces of You」を発表している。少なくとも、ラヴィの複雑な恋遍歴が無かったら、二人の天才ミュージシャンが共作アルバムを発表することは無かっただろう。
さて、今作品だが、全編にわたってアヌーシャカのシタールが艶やかに縦横無尽に響きわたっている。
ヴォーカルのある曲は男性・女性と複数のシンガーが参加しているが、どの曲も深みがあって実に良い。
インストの「DANCING IN MADNESS」「BOY MEETS GIRL」「LOLA‘S LULLABY」は、タブラ、ギター、フルート等の他の楽器演奏との絡み合いが絶妙である。「TRAVELLER」「ISHQ」「BHAIRAVI」」を聞いていると、トランス状態になりそうである。
そして、今作品のハイライトは「BULERIA CON RICARDO」だろう。アヌーシャカのシタールとピアノとスパニッシュ・パーカッションの掛け合いが最高である。まさに、インド音楽とフラメンコの一体化といった感じで圧巻である。
偉大なる父親ラヴィ・シャンカールの正統な後継者であるアヌーシャカ・シャンカールは、単なる美人でシタール演奏の巧いミュージシャンではない。インド音楽を越えて、世界に音楽革命を引き起こす存在となるであろう。いや、もうすでに彼女の音楽革命は始まっているに違いない。一度、彼女の生演奏を聞いてみたいものである。
評点:100点
アヌーシャカ・シャンカールの2011年のアルバムである。
アヌーシャカは1981年6月9日ロンドン生まれのシタール奏者です。父親はインド伝統音楽を代表するシタール奏者であるラヴィ・シャンカールである。そして、異母姉にあのノラ・ジョーンズがいる。
余談ではあるが、ヴォーカリストだったアヌーシャカの母親スカンヤ・ランジャンは、当時他の男性と結婚していたが、その時ラヴィ・シャンカールとの間に生まれたのがアヌーシャカ・シャンカールなのだ。つまり、アヌーシャカは不倫の恋の結果として誕生したということになるのだ。
しかも、アヌーシャカが生まれた当時ラヴィは60歳前後だったというから、ラヴィは音楽面でも凄まじい演奏をするが、その私生活も“あっぱれ”というしかない(笑)。
ラヴィの不倫が無ければ、我々はこの“美しき天才シタール奏者”の音楽に触れることはできなかったのだから、ラヴィの不倫に拍手を送りたいものだ(笑)。
ちなみに、アヌーシャカが生まれる前に、ダンサーのスー・ジョーンズとの間に生まれたのがノラ・ジョーンズである。ノラが3歳の時に二人は離婚している。恐らく、二人を離婚させたのはラヴィとスカンヤとの関係が原因だったのではないだろうか。どうやら、ノラとアヌーシャカは姉妹とはいっても、かなり複雑な関係であるようだ。
ラヴィは2012年12月11日に亡くなっているが、アヌーシャカとノラは共演アルバム「Breathing Under Water」と「Traces of You」を発表している。少なくとも、ラヴィの複雑な恋遍歴が無かったら、二人の天才ミュージシャンが共作アルバムを発表することは無かっただろう。
さて、今作品だが、全編にわたってアヌーシャカのシタールが艶やかに縦横無尽に響きわたっている。
ヴォーカルのある曲は男性・女性と複数のシンガーが参加しているが、どの曲も深みがあって実に良い。
インストの「DANCING IN MADNESS」「BOY MEETS GIRL」「LOLA‘S LULLABY」は、タブラ、ギター、フルート等の他の楽器演奏との絡み合いが絶妙である。「TRAVELLER」「ISHQ」「BHAIRAVI」」を聞いていると、トランス状態になりそうである。
そして、今作品のハイライトは「BULERIA CON RICARDO」だろう。アヌーシャカのシタールとピアノとスパニッシュ・パーカッションの掛け合いが最高である。まさに、インド音楽とフラメンコの一体化といった感じで圧巻である。
偉大なる父親ラヴィ・シャンカールの正統な後継者であるアヌーシャカ・シャンカールは、単なる美人でシタール演奏の巧いミュージシャンではない。インド音楽を越えて、世界に音楽革命を引き起こす存在となるであろう。いや、もうすでに彼女の音楽革命は始まっているに違いない。一度、彼女の生演奏を聞いてみたいものである。
評点:100点
![]() | Traveller (2011/10/27) Anoushka Shankar 商品詳細を見る |