「悲劇の前の奇跡」とも呼べる傑作 - プリテンダーズ
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「悲劇の前の奇跡」とも呼べる傑作

「PRETENDERS(邦題:愛しキッズ)」PRETENDERS


1980年のプリテンダーズのデビューアルバムである。
超久々に本作を聴いたが、メッチャEです。

1曲目の「プレシャス」から4曲目の「ラヴ・ボーイズ」まで、休む間もなく緊張感のあるソリッドなロックが怒涛の如く鳴り響く。

5曲目の「スペース・インヴェーダー」は、本作唯一のインストで、最後に日本で大ブームを巻き起こしたインヴェーダーゲームのピコピコサウンドが挿入されている。
ちなみに当時のガキだった私は、ゲームに100円でもつぎ込むことはアホらしいとの考えからインヴェーダーゲームをほとんどしなかったのだが、その後パチンコにだけはいくらでも金をつぎ込むようになる。恐らくゲームは勝つことがないという理由からだろう。
その特異な金銭感覚は今も続いている(笑)

6曲目の「ザ・ウェイト」は、またまたソリッドなロックである。
出だしのクリッシーの「ハァ~ン」という声がカッコイイ。

続く「ストップ・ユア・ソビン」は、一転して超ポップである。
後にクリッシーと結婚することになるキンクスのレイ・デイヴィズの曲であり、本作で唯一ニック・ロウのプロデュースによるものである。
ギンギンのロックをこれだけ聴かされて疲れ切った(いい意味で)状態でこのポップサウンドを聴くと、砂漠にオアシスを見つけたかのような解放感を感じるものである。

そして「キッド(邦題:愛しのキッズ)」である。
タイトなドラムに甘いクリッシーの声、もう文句なしの最高傑作である。

「ストップ・ユア・ソビン」以外はクリッシーとバンドメンバーの曲である。
その中でもクリッシーは8曲も作詞作曲している。
プロデューサーのクリス・トーマスの力もあるだろうが、たいしたもんだよクリッシー!
バンドメンバーの個々のプレイも凄い。
特にギターのジェイムス・ハニーマン・スコットのギタープレイは圧巻である。
彼のプレイが無かったら、本作はここまでの名盤とはならなかっただろう。
ジェイムスはその後麻薬で亡くなってしまう。まだ26歳だった。
ベースのピートファードンもその後麻薬が原因でバンドを解雇され、その麻薬が原因で亡くなってしまう。まだ31歳だった。
悲劇に見舞われたプリテンダーズだが、本作は「悲劇の前の奇跡」とも呼べる傑作である。
この時代特有の雰囲気と、個々のメンバーの才能と、優秀なプロデューサーと、クリッシーの天才肌の才能が重なったことで生み出された名盤である。





評点:100点






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