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ソウルマン

2014年コンサート評、TEDESCHI TRUCKS BAND

「黒人音楽を敬愛する史上最強の“おしどり夫婦バンド”、テデスキ・トラックス・バンド」




テデスキ・トラックス・バンドのライヴを見てきたのでコンサート評を記す。
オープニングは、最新作のタイトル曲である「メイド・アップ・マインド」だ。「私の心は決まっている 私の心は決まっている そのうち隙を見せると思っているなら あなたは思い知るわ 私の心は決まっているの」と歌うこの曲は、スーザンの決意の強さが感じられる。舞台背景にもこのアルバムのジャケットに描かれている「機関車に正面衝突しようとしているバッファローの画像」が飾られていた。続く2曲目もこのアルバムの2曲目である「ドゥ・アイ・ルック・ウォリッド」であった。アンコール前のラストの曲は、「ストーム」だった。ヨハネの黙示録及び東日本大震災を思わせる歌詞ではあるが、繰り返されるギターリフが印象的であった。
デレクのスライドギターはほとんど神業である。スーザンのヴォーカルは迫力満点であり、ボニー・レイットの再来どころか、全盛期のジャニス・ジョップリンを思い起こさせた。しかし、あれだけハスキーなヴォーカルであるにも関わらず、語っている声はとてもかわいらしかったのにはギャップを感じた。
バック・ミュージシャンも全て超一流である。総勢11人ではあるが、誰一人不必要なメンバーはいない。特にキーボードとフルートを担当するコフィ・バーブリッジの演奏は素晴らしかった。しかしコフィは、デレク・トラックス・バンドのときは作曲を手がけていたのに、今はほとんど作曲に加わっていないのは残念に感じる。これだけ才能あるミュージシャンをバックバンドで眠らせておくのはもったいないと思う。ソロとして活躍してくれることを希望する。
また、当然演奏すると思われた「アイドル・ウィンド」「パート・オブ・ミー」を演奏しなかったのは意外だったが、その代りに黒人音楽の名曲を3曲立て続けにカヴァー演奏してくれた。このことは黒人音楽ファンの私にとって、こたえられない最高のサプライズ・プレゼントであった。こういった黒人音楽の名曲を彼らが知っているところからも、彼らの創り出す音楽の深みを感じさせられる。その曲は、マディ・ウォーターズの「ローリン・アンド・タンブリン」、フレディ・キングの「パレス・オブ・ザ・キング」、オーティス・レディングがカヴァーしたことで有名なウィリアム・ベルの「ユー・ドント・ミス・ユア・ウォーター」である。それぞれの曲のテデスキ・トラックス・バンドとオリジナル歌手の演奏の動画をアップするので聞き比べてみてください。ホワイトハウスで演奏されたライヴ映像もアップします。フリーメーソン33位階かもしれないオバマの映像もありますヨ(笑)。
過去の偉大なブルース、ソウル等の黒人ミュージシャンを敬愛する、史上最強の“おしどり夫婦バンド”テデスキ・トラックス・バンドの新たなるロック・ブルース・ソウル伝説は現在進行中である。
















メイド・アップ・マインドメイド・アップ・マインド
(2013/08/21)
テデスキ・トラックス・バンド

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Posted byソウルマン

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