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ソウルマン

Category関裕二 1/2

  • 「古代史最大の謎を読み解く 天皇と鬼」関 裕二2014年の書である。以下、一部引用する。*ここで興味を引かれるのは、『日本書紀』の神武天皇の東征の中にも、ヤマト建国前後の首長層の「統治形態」を知るための貴重な証言が残されていることだ。・・・・・(中略)・・・・・神武天皇の夢枕に神が現れ、「天香久山(あまのかぐやま)(大和三山のひとつ)の土を採ってきて土器を造り、神に贄(にえ)を捧げ、みずからも食せ...

  • 「源氏と平家の誕生」関裕二2012年の書である。以下、一部引用する。*ここで、忘れてはならないのは、彼らが「天皇の末裔」だったということだ。もとは天皇の子やその子らが「臣籍降下」して、「源」や「平」を名乗るようになった。その事実を見失ってはならない。天皇の末裔というブランドは、中央貴族(藤原氏)には通用しなくとも、地方では十分に有効だったはずである。第50代桓武天皇の時代、一世皇親(こうしん)(皇...

  • 2014年06月10日 9

    「消された王権・物部氏の謎」オニの系譜から解く古代史 第三部(最終回)関裕二前回に続く。*近年、「日本書紀」の不自然な記述から、藤原氏が成り上がりであったとする説が急浮上しつつある。そして私見は、藤原氏の祖・中臣鎌足を、乙巳の変の直前に来日し、白村江の戦いで行方不明となった百済王子。豊璋(ほうしょう)と同一人物と見ている。その理由をいくつかあげてみよう。まず第一に、鎌足の「日本書紀」での出現がきわ...

  • 「消された王権・物部氏の謎」オニの系譜から解く古代史 第二部関裕二前回に続く。*吉野裕子氏は、「大嘗祭」(弘文堂)のなかで、大嘗祭が“蛇の呪文”に彩られていること、この信仰の原型が物部氏のものに似ていて、しかも物部氏が重用されていることについて、「物部氏の祭祀そのものが天皇家によって踏襲されたことも考えられる。この場合も、祖神の蛇の呪力を担うものとしての物部氏に対する記憶は、そのまま祭祀における物部...

  • 「消された王権・物部氏の謎」オニの系譜から解く古代史 第一部 関裕二1998年の書である。「古事記」「日本書紀」で「鬼」と烙印を押された古代最大の豪族・物部氏と、「神」格化された天皇家との不思議な関係を手がかりに、その謎解きに挑んだ内容である。以下、一部引用する。複数回に分けて記す。*天皇家の祭祀形態の不可解さは、祀る対象“出雲”がまつろわぬ鬼とみなされていたことにある。出雲神が鬼であったことは、...